公募要領

公募研究においては、項目A01-A03に関連した研究提案を採択します。特に、研究計画を補完し領域の裾野を広げるとともに、他研究領域との相互促進を刺激できるような研究者の応募に期待します。例えば、下記の2つの研究分野が対象となります。質の高い研究者を集結し、連携して研究を進めることで、異分野間の研究融合を促進することを目指します。
 平成23年度および平成25年度開始の2年間の研究提案を公募する予定です。公募研究の採択目安件数は、単年度当たり(1年間)の応募額500万円を上限とする研究を10件程度、300 万円を上限とする研究を10 件程度予定しています。将来性の高い萌芽的研究を提案する若手研究者を積極的に採択します。

1)メゾ回路の発達・維持・可変性・病態に関わる分子メカニズムおよび脳高次機能への展開(研究項目A01もしくはA02に該当)
機能的なメゾ回路の発達過程を調節し、また完成したメゾ回路の書き換え現象に与る具体的な分子メカニズムの解析は当該領域に密接に関連します。そこで、回路構築(多様な個性を持った神経細胞が適切に配置され、樹状突起と軸索を正しく伸長・投射した後、特異的なシナプスを形成する過程)や可塑的変化(機能的・形態的可塑性によるメゾ回路の書き換え)の分子メカニズムに迫る研究を募集します。また、メゾ回路の機能不全が原因と考えられる病態脳(自閉症や統合失調症)や加齢脳の解析も、対象として積極的に考慮します。さらに、脳高次機能をメゾ回路の理解に立脚して探る研究提案も待望します。

2)メゾ回路構成をモデルにした脳型情報処理方式・デバイス・ロボット(研究項目A03に該当)
例えば、メゾ回路モデルの大規模シミュレーションによるロボット制御、環境に応じて自己書き換えを行う計算機アーキテクチャの開発、また、メゾ回路モデルに人工的に発達障害を引き起こすことにより回路発達・病態脳発生機序を理解しようとするシステム解析、などの野心的な公募研究を歓迎します。

(研究項目)

A01 「メゾ回路の基盤構造と動態」

A02 「メゾ回路の自己書き換え」

A03 「メゾ回路の計算原理」